メトロポリタン美術館、樹皮布から贈り物の意味をたどる
· BehindLines 編集部
ニューヨークのメトロポリタン美術館は、樹皮から作る布「タパ」の展示を11月2日から始めると発表した。タパは太平洋地域の儀礼的な交換に使われる。「Tapa: Art of the Gift in Polynesia」の会期は2027年12月12日までの予定だ。これは美術館が公表した日程であり、現地で開幕を確認したものではない。
名称ごとに異なる伝統
展示にはフィジー、サモア、フツナの19世紀の作品と、ニュージーランドのTe Papa Tongarewa博物館が貸し出すニウエのヒアポが集まる予定だ。フィジーの大きな布の作品二点を並べる計画もある。ニウエ出身のJohn Puhiatau Puleによる現代絵画を通じて、現在の創作にもつなげる。
タパは単一の技法や慣習を指す言葉ではない。Te Papaの解説は、フィジーのマシ、サモアのシアポ、トンガのンガトゥ、ニウエのヒアポを区別する。用途や模様は、島々の伝統によって異なる。
樹皮を広げ、模様を施す
Te Papa所蔵のシアポの資料は、サモアでの制作工程を説明する。カジノキの内側の樹皮をはがして洗い、たたいて広げる。断片をつなぎ合わせてから装飾し、模様は手描きか、浮き彫りのある板の上でこすって付ける。
同館によると、タパは衣服、敷物、絵を描く支持体にもなる。制作と使用は、家族や文化、出身地との関係を保つ営みであり、ニュージーランドに暮らすコミュニティーにも受け継がれている。
その社会的な意味が、ニューヨークで掲げる「贈り物」の主題を照らす。単なる鑑賞用の表面ではなく、手をかけて作られ、人から人へ渡る物が、個人や共同体の関係にどう組み込まれるかを考える展示となる。美術館は、この展示を五番街の本館に位置づけている。