筋肉を追う小さな磁石、義足操作へ仮想課題で検証
· BehindLines 編集部
筋肉の電気的な活動だけでなく、実際の動きを追うことで、義肢の操作を改善できるかもしれない。研究チームは10月29日、Nature Sensorsで、体内に埋め込んだ小さな磁石を皮膚の外から検出するシステムを報告した。対象は膝から下を切断した3人で、検証したのは仮想課題の操作だった。
筋肉の機械的な変化を測る
論文の要旨によると、直径3ミリメートルの受動的な磁気ビーズを、皮膚に装着したセンサー群で追跡する。筋肉の動きをリアルタイムに測定し、深さ6センチメートルまで、1ミリメートル未満の分解能が得られるという。
著者らは、評価した指標の多くで、筋肉の状態の推定が比較対象の電気的な手法と同等以上だったとする。ただし、この参加者と課題についての比較であり、あらゆる条件で優れると示したわけではない。
マサチューセッツ工科大学(MIT)は、2個の磁石の間隔の変化から、筋肉の長さと動く速さを計算できると説明している。
画面上のカーソルと、歩行の実証は別
何を操作したかが重要だ。MITによれば、参加者は実験中に義肢を装着していなかった。筋肉を使い、画面のカーソルを目標へ動かした。
全員が、残った脚の一対の筋肉を再びつなぐ特別な手術を受けていた。さらに体内の電極も備えており、磁気による信号を、体内および皮膚表面の電気的な測定と比較できた。
結果は操作インターフェースの研究の一段階であり、このシステムで義足を日常生活の中で安全に使えることまで実証したものではない。
MITは、実際の義肢の操作を評価する、より大規模な研究を予定していると紹介する。自然な動きは今後検証する目標であり、この発表に商用化の時期は示されていない。