CRISTAL、極地の氷を測る前に地上で機構を確かめる
· BehindLines 編集部
宇宙から氷を測る前に、CRISTALは地上試験を通過しなければならない。欧州宇宙機関は10月26日の進捗報告で、ドイツのフリードリヒスハーフェンにあるAirbusで衛星を組み立てた後、太陽電池パネルを初めて展開する試験を行ったと伝えた。
電力供給を支える機構
パネルメーカーのSpaceTechは8月21日、Airbusへの納入を発表した。同社によると、パネルは観測機器、搭載システム、通信に電力を供給する。
納入と、衛星に取り付けて展開を確かめる作業は別の段階だ。欧州宇宙機関の試験は、機械部分とソフトウェアの動作順序を一緒に検証する。衛星をロケットにつなぐアダプターと、分離機構も確認したという。
これは飛行の準備であり、まだ海氷の観測データを得たわけではない。
レーダーが使う二つの周波数
CRISTALはCopernicus Polar Ice and Snow Topography Altimeterの略で、極地の氷雪の地形を測る高度計を意味する。世界気象機関のOSCAR技術資料は、IRISを二つの帯域を使うレーダー高度計と説明する。Ku帯は約13.5ギガヘルツ、Ka帯は約35.75ギガヘルツだ。
資料には二つのアンテナによる干渉計測も記される。氷の高さの測定と、そこから推定する厚さは区別されている。レーダーというだけで、一回の観測から必要な特性がすべて直接分かるわけではない。
SpaceTechが挙げる目標は、海氷の厚さ、その上の積雪、氷床と氷河の高度変化を追うことだ。
日程も準備の段階
欧州宇宙機関は2027年末から2028年初めの打ち上げを目指す。その前にオランダで環境試験を行い、打ち上げや宇宙環境に衛星が耐えられるか確かめる予定だ。
日程は目標であり、今後の検証が残る。地上での展開成功は技術的な前進だが、極地の継続的な測定はこれからの任務となる。