ルーシーがトロヤ群の領域へ、接近観測はこれから
· BehindLines 編集部
NASAは10月28日、探査機ルーシー(Lucy)が木星のトロヤ群小惑星の領域に到達したと発表した。2021年10月16日の打ち上げから5年となる節目だ。ただし、この広い領域に入ったことは、調査対象をすでに近くから撮影したことを意味しない。
明確な境界線のない領域
これらの小惑星は、太陽を回る木星と軌道を共有し、木星の前方と後方の二つの集団に分かれている。ルーシーは、そのうち最初の集団があるラグランジュ点L4付近へ近づいている。NASAによると、この領域には空間的に明確な境界があるわけではない。
技術者は電波信号と恒星の画像を追跡し、探査機の位置を求める。NASAは、目標天体はまだ光の点として見えており、近距離でのフライバイは今後だと説明している。
これまでの接近でも観測成果
科学面を率いるサウスウエスト研究所(Southwest Research Institute、SwRI)は、10月19日の振り返りで、小惑星のメインベルトにおける過去の接近観測を紹介した。
2023年11月のディンキネシュ(Dinkinesh)への接近では、衛星セラム(Selam)が見つかった。この衛星自体も、二つの部分が接触した形をしていた。2025年4月には、別の二つの葉状部分を持つ天体、ドナルドヨハンソン(Donaldjohanson)を観測した。SwRIによると、これらの通過を通じ、トロヤ群との遭遇前に探査機の航法を試すことができた。
次の段階で予定する接近
NASAが10月28日に示した日程では、最初のトロヤ群フライバイは2027年8月11日のエウリバテス(Eurybates)だ。その後、2027年9月にポリメレ(Polymele)、2028年4月にレウクス(Leucus)、同年11月にオルス(Orus)が続く。
2030年には再び地球で重力アシストを行い、もう一方の集団へ向かう予定だ。パトロクロス(Patroclus)とメノイティオス(Menoetius)との遭遇は2033年3月を計画する。チームによると、複数の系の天体を比較し、惑星形成を理解する手掛かりを得ることを目指す。今回の発表は旅の途中の節目であり、主要な科学フライバイはまだ先にある。