ルラ氏再選でブラジル連動ファンドが海外で急落
· BehindLines 編集部
10月25日(日)に行われたブラジル大統領選の決選投票の後、最初に出てきた市場のシグナルははっきりと下向きだった。ロイター通信の情報をもとにしたinvestingLiveによると、ボベスパ指数に連動する東京上場のファンドが、26日(月)のアジア時間に15%近く下落した。米国では、CNBCが、ブラジル関連で最も注目される上場投資信託「iShares MSCI Brazil(EWZ)」が夜間取引で20%近く値下がりしたと報じた。
こうした動きは、現職のルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ大統領の勝利を受けたものだ。ルラ氏は有効票の約51.8%を得てフラビオ・ボルソナロ上院議員を破り、4期目を決めた。ボルソナロ氏は敗北を認めず、選挙の無効を求める考えを示しており、経済面の懸念に政治的な不透明感が加わっている。
なぜこれほどの反応になったのか。一部の投資家は政権交代に賭けていた。CNBCは、ボルソナロ陣営の方が財政緊縮と規制緩和に前向きだとみられていたと説明する。いずれも市場が好む方向であり、ブラジルでは公的債務と財政赤字への懸念が続いている。投票前に積み上げられた持ち高を今後は解消しなければならず、それが下げ幅の大きさにつながった。
ただし、これらの数字は慎重に読む必要がある。東京のファンドは売買が少なく、investingLiveはその下落を薄商いの中での初期の兆候にすぎないとしている。本当の試金石は、サンパウロ証券取引所(B3)が26日午前10時(ブラジリア時間、日本時間午後10時)に取引を始めるときと、通貨レアルの対ドル相場だ。レアルには売り圧力がかかるとみられている。B3の規則では、ボベスパ指数が1日で10%下落すると、取引が自動的に30分間停止される。
何が変わり、誰に影響するのか。米州やアジアでブラジル資産を持つ個人投資家やファンドは、すぐに評価損を抱えることになる。ドル建てで借り入れたり輸入に頼ったりしているブラジル企業にとっては、レアル安がコストを押し上げる。政府にとっては、とくに経済チームの人選を通じて、財政運営の道筋について市場を安心させることが優先課題となる。通貨が大きく下落すれば、中央銀行の対応にも注目が集まりそうだ。海外で見られた下げが続くのか和らぐのかは、26日夜の相場で明らかになる。