UVEXが開発の節目を通過、紫外線の全天地図へ前進
· BehindLines 編集部
宇宙観測計画UVEXが、新たな準備段階に入った。NASAは10月27日、技術と計画の審査を終え、事業の推進を正式に確認した。現在の計画では、打ち上げは2031年1月までに行う。今回の決定は開発上の節目であり、望遠鏡がすでに打ち上げられたり、観測を始めたりしたわけではない。
設計から製作へ
カリフォルニア大学バークレー校の宇宙科学研究所によると、計画は最終設計と製作の段階に進む。科学面を率いるのはカリフォルニア工科大学で、計画の管理はバークレー校の同研究所が担う。両機関は観測機器の開発と研究にも参加する。
バークレー側は、紫外線観測には特別な配慮が必要だと説明する。光学面や検出器は汚染の影響を受けやすく、測定を妨げかねない付着物を抑えるため、材料や電子機器を適切に準備しなければならない。今回の発表を受けて進むのは製作と較正であり、宇宙での科学データ収集はその先にある。
天空を地図にし、変化を追う
UVEXは、人間の目には見えない紫外線で天空を広く調べる計画だ。カリフォルニア工科大学は、可視光の画像では見分けにくい、近くの小さな銀河を探すうえでの意義を挙げる。これは観測の目標であって、すでに銀河の一覧が完成したという意味ではない。
観測衛星には、天文現象の速報に対応する役割もある。中性子星同士の衝突後の現象や恒星の爆発など、短時間の現象に向きを変えて観測する想定だ。遅れて観測すると逃してしまう情報を、素早く捉えることを目指す。
バークレーの説明では、最初に作る地図を、その後の観測と比較する基準にする。画像を比べることで、詳しく調べるべき変化を探す。広い範囲の調査と、対象を絞った観測を組み合わせる方法だ。
NASAはUVEXを、ローマン宇宙望遠鏡など、別の波長で行われる大規模な観測を補うものとも位置づける。異なる機器で恒星や銀河の進化を別々の角度から見る構想であり、その協力による成果は今後の観測を待つことになる。