嵐「オースティン」「ボエロ」が欧州直撃 1人死亡、停電広がる
· BehindLines 編集部
24時間もたたないうちに相次いだ二つの嵐が、週末の欧州北西部を襲った。10月24日(土曜日)に「オースティン」、25日(日曜日)に「ボエロ」が通過した。Phys.orgが掲載したAFP通信の記事によると、英国、フランス、ドイツで延べ15万世帯以上が停電し、道路や鉄道、航空便が乱れ、少なくとも1人が死亡した。
スコットランドでは日曜日の朝、ダンフリース・アンド・ギャロウェー地方のキャッスル・ダグラス近くの道路で、60歳の男性が倒れてきた木の下敷きになって死亡した。英PA通信が伝え、コッツウォルド・ジャーナルが掲載した。英気象庁は一部地域に強風の「アンバー警報」を出していた。スコットランド交通局は、交通網の復旧には時間がかかるとしている。英国の停電件数は数え方によって異なり、PAは二つの嵐を通じて83万8700件の建物が影響を受け、日曜日の夜の時点でも9万600件で電気が戻っていなかったと伝えた。
フランスでは、送配電会社エネディスによると、土曜日に「オースティン」が最も強まった時点で約28万8000世帯が停電した。日曜日の正午になっても約5万9000世帯で復旧しておらず、その多くはノルマンディー地方とブルターニュ地方だった。復旧には技術者2600人があたった。AFPによれば、ドイツでは日曜日、フライブルク周辺で1万世帯が停電し、携帯電話網も止まったため、市の中心的な病院は救急診療に絞らざるを得なかった。ナスシュテッテンでは土曜日、風で外れた足場により2人が重傷を負った。
アルジャジーラとユーロニュースは、アムステルダムのスキポール空港を含め数百便が欠航または目的地を変更したと報じた。スコットランドのアーガイル・アンド・ビュートでは、時速135キロ近い突風が観測された。
秋の嵐そのものは珍しくない。だが今回は立て続けに来たため、作業員が修理する時間はほとんどなかった。葉がまだ残る木は、冬よりも風を強く受ける。気候学者は、暖かい大気はより多くの水蒸気を含むため雨が激しくなりうると指摘する一方、個々の嵐を温暖化だけのせいにはできないとしている。
家庭にとって、今回の嵐は倒木に対する架空送電線の弱さを浮き彫りにした。暖房や調理、車の電化が進むほど、数時間の停電の重みは増す。電線の地中化や事前の伐採が、送配電事業者の課題として改めて浮上している。英国の予報官は、週の初めに新たな低気圧が来ると予想しているが、前の二つほどの勢力はないとみている。