自然の回復:世界の集計は何を測っているのか
· BehindLines 編集部
国連が10月29日に公表した報告書は、149か国で2億5200万ヘクタールが回復の途上にあると推定している。ロイター通信はこれを、これまでで最大の世界的な回復の取り組みと紹介し、対象となる生態系は陸、海、淡水だと説明している。この合計は回復が始まった面積を示すもので、回復が完了したという意味ではない。
ロイター通信は地域別の内訳も示している。アジアが1億9220万ヘクタール、アフリカが3630万ヘクタール、ヨーロッパが910万ヘクタール、北中米が580万ヘクタール、南米が540万ヘクタール、オセアニアが320万ヘクタールである。これらを足すと、発表された合計に一致する。
国連の目標は、2030年までに10億ヘクタールを回復させることだ。ロイター通信によれば、報告書は、取り組みには効果が出ているものの、急速に拡大する必要があると結論づけている。同通信は資金需要にも触れており、年間の資金は2030年までに640億ドルから2960億ドルへ、4倍を超える水準に増やす必要があるという。
LNBニュースが公表した要約は、環境の間の不均衡を伝えている。陸の回復が先行し、淡水、海、沿岸の回復は遅れている。同じ要約によると、陸地で回復中の面積が最も大きいと報告しているのは中国である。
こうした集計はどのように作られるのか。国連食糧農業機関(FAO)が10月19日、COP17がエレバンで開幕した時期に出した文章は、数字の背後にある作業を説明している。同機関によれば、回復に関する情報は、条約、機関、事業にまたがって散らばっていることが多い。2026年には、FAOとパートナーが「回復中の面積」に関する指標のメタデータを改訂し、各国のデータ・報告の仕組みに向けた指針をより明確にした。
同機関の監視プラットフォームでは、各国が数字を確認し、自国のデータを照合し、生物多様性条約のオンライン報告ツールにおける目標2への提出内容を検証できる。つまり、この作業は情報の量だけでなく質にも関わっている。
この集計は最終結果ではなく、進捗の報告として読む必要がある。回復中の面積は回復し終えた面積ではなく、2030年という期限はまだ先にある。