REGULUS、カメラやロボットにAI処理を組み込む
· BehindLines 編集部
Cevaは2026年11月2日、Mobilintが組み込み人工知能向けのチップREGULUSに、Cevaの演算ブロックSensProとNeuPro-Nanoを組み込んだと発表した。供給元であるCevaは、NeuProファミリーを採用した製品が生産段階に入った初の事例としている。これにより、チップ設計者に提供する技術に商用製品での採用例が加わった。性能値は、引き続きメーカー側が公表した数値である。
Cevaによると、REGULUSの演算性能は10 TOPSで、消費電力は3ワット未満、メモリーは最大8 GBに対応する。複数のエンジンに処理を分担させ、SensProが信号やセンサーデータを処理し、NeuPro-Nanoがニューラル推論を担う。推論とは、すでに学習したモデルを実行する処理を指す。用途として、産業用画像認識、カメラ、ドローン、ロボットを想定している。
Mobilintの製品ページは、10 TOPSが8ビット整数形式のINT8を使った密な演算における値であると説明している。REGULUSはホストコンピューターなしでLinuxとアプリケーションを動かせる。同社は、4K映像を毎秒60フレームでハードウェアエンコードする機能や、カメラ、センサー、Ethernet、USBとの直接接続も紹介している。これらは、完成した機器の設計におけるチップの位置付けを示す。
製品化の具体例が、REGULUSを使用するUSBアクセラレーターMLD-R1だ。Cevaによれば、COMPUTEX 2026で先行公開され、現在は出荷が始まっている。Mobilintはモジュールと評価キットも提供する。同社のソフトウェア環境は、PyTorch、TensorFlow、ONNXのモデルを自社ハードウェア向けにコンパイルし、同社は490を超えるアーキテクチャーを検証済みとしている。システムを組み込む企業にとって、自社用途を試す出発点となる。
二つの情報源はいずれも商業上の提携先である。ただし、発表を読む際には複数の限界を考慮する必要がある。10 TOPSは個別のアプリケーションの実行速度を測る値ではなく、3ワット未満という数値もロボット全体の消費電力を表さない。アーキテクチャーの検証は、すべてのモデルの互換性を保証するものではない。また、出荷の発表では数量も顧客も明示されていない。用途ごとの性能、消費電力、互換性は、評価キットを使った試験で確かめる必要がある。