国連の海洋報告書、気候警告とデータ不足を並べて示す
· BehindLines 編集部
2026年10月28日、COP31を前に、国連環境計画コペンハーゲン気候センター(UNEP-CCC)は『2026年気候技術進捗報告書』を発表した。報告書は気候技術センター・ネットワーク(CTCN)および国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の技術執行委員会と協力して作成された。内容は海洋に焦点を当てており、10月29日には地域メディアも取り上げた。
国連ニュースは主執筆者サラ・トレルプ(Sara Traerup)の発言を引用し、海洋は人為起源のCO₂排出の約30%と、温室効果ガスに関連する余剰熱の約90%を吸収していると伝えている。気候変動により、炭素を吸収する能力はすでに約6%低下しているという。マングローブ、海草藻場、塩性湿地などの「ブルーカーボン」生態系は、年間約4億700万トンのCO₂を貯留するとされる。
トレルプ氏は、この過程が近い将来に「十分に加速しうる」と警告する。また、特に南極海、インド洋、北極海、多くの沿岸域で信頼できるデータが不足していると強調し、「分かっていないものは、管理も保護もできない」と述べた。報告書は、科学、技術、データ、地域の知識を組み合わせる「海洋炭素インテリジェンス」を求めている。
報告書は技術を三つに分ける。最も成熟し緊急性が高いとされる海洋観測、ブルーカーボン生態系の保護と再生、そして海洋でのCO₂除去である。最後のものは不確実性が高く、研究、監視、規制が必要だと述べられている。UNEP-CCCは、これらの手法は排出削減の代わりではなく補完だとしている。
世界の排出量の1%未満を占める小島嶼開発途上国も、資金、技術移転、研修が必要な対象として挙げられている。フィジー、パプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツはブルーカーボンの地図作成の支援を受け、100人以上が研修を受けた。
まだ分かっていないのは、6%という数字は能力の低下を示すもので、実測された年間の減少率ではないことである。確認した要約では、再生による増加分の可能性も数値化されていない。手法を確かめるには報告書全文が必要である。