グリーンランドの氷の減少、二つの推計をどう読むか
· BehindLines 編集部
グリーンランドでは、年間の周期が終わった時点で氷が開始時より少ない状態が、三十年続いた。気候学者二人が10月27日にCarbon Briefで公表した分析は、この結果を長期的な流れの中に置く。比較的穏やかな季節でも、氷の質量が減り続ける傾向は途切れるとは限らない。
同じ季節を計算する二つの方法
デンマーク気象研究所のMartin StendelとRuth Mottramは、2026年8月までの十二か月に、約135ギガトン(1350億トン)の氷が失われたと説明する。計算には、三つの気候モデルの結果を組み合わせる方法を用いている。
二人の文章は、デンマーク・グリーンランド地質調査所GEUSによる約173ギガトン(1730億トン)という別の推計も紹介する。二つの数字は、同じ年間収支を異なる方法で見積もったものだ。足し合わせたり、相次いで起きた二度の損失として扱ったりすることはできない。
GEUSが自らの推計を示したのは9月1日だった。同機関は、気象観測所、衛星、GPS測定、航空観測、モデル計算を組み合わせた監視を説明している。減少の規模の推計に差はあっても、総収支がマイナスという点では両者は一致する。
表面だけでは全体は分からない
雪は氷床に質量を加え、表面での融解と融水の流出は質量を減らす。ただし総収支には、氷河が海へ運ぶ氷や、氷山が分離する際の損失も含まれる。表面に雪が積もっていても、全体の質量が減ることはある。
そのため、夏の初めが涼しかっただけで氷床が回復しているとは結論できない。季節の天候は結果を左右するが、氷を失わせる他の仕組みを消すわけではない。
記録ではなく継続を見る
GEUSによれば、2025-2026年の季節の損失は、年間損失が最大級だった年には入らない。注目点は、1996-1997年の周期以降、赤字が途切れていないことにある。Carbon Briefは、気候学者が気候変動を自然の変動と区別するため、一般に30年間の期間を調べると指摘している。