博物館の標本がバンディクートの分類を描き直す
· BehindLines 編集部
博物館の収蔵標本から、バンディクートの新たな2種が浮かび上がった。11月2日に公開された解説記事で、Isoodon属を調べた研究の著者らは、過去と現在の標本を使い、オーストラリアとニューギニアに生息する小型有袋類の分類をどう見直したかを説明している。正式な研究論文はAustralian Journal of Taxonomyに掲載され、この属で認められる種は従来の5種から7種となった。
研究チームは、頭骨などの形態計測とDNA解析を組み合わせた。利用可能な基準標本を調べ、過去の分布域と現在の分布域にある個体群から試料を採取した。遺伝情報はOz Mammal Genomicsの取り組みで得られた、核内の遺伝子の数千の領域に基づく。こうして動物の外見と遺伝的な類縁関係を照合することで、1種類の証拠だけに依存せずに比較できる。
今回の見直しでは、小型の褐色バンディクートであるIsoodon microtisが種として認められた。著者らは、約1世紀前に姿を消した可能性があると推定している。博物館は、以前の分類では区別されていなかった種の痕跡を保存していたことになる。ニューギニアの褐色バンディクートIsoodon moresbyensisも独立した種となった。従来は、北部の褐色バンディクートIsoodon macrourusの亜種とされていた。
クエンダと呼ばれるIsoodon fusciventerの分布図も変わる。長く西オーストラリアと結び付けられてきたが、研究者らの分析によると、かつてはアデレード周辺、カンガルー島、ナイツ諸島にも生息していた。認められる過去の分布域が東へ広がった形だ。一方、南部の褐色バンディクートで認められる分布域は狭くなる。新たな亜種も複数記載された。
こうした変更は保全に影響する可能性がある。研究は、個体群間で動物を移す計画では、見直された分類上の境界を考慮する必要があると指摘する。過去の分布域が広かったからといって、現在のすべての個体群の状態が良好とは限らない。特に南オーストラリアのクエンダの個体群は依然小さく、保護が必要だと著者らは注意を促す。博物館の収蔵標本は、守るべき個体群を明確にし、異なる進化の歴史を混同しないためにも役立つ。